A tiny piece of Japan#48
ゆったりした、まるでGFXで撮影していたときのようなペースで撮影していると、写真のこととかを少し考えさせられました。
数年前から、最終的に一般の方々が写真を見るデバイスの多くが、スマホ、ということもあって、スマホでも大丈夫、
みたいな風潮があって、それがようやく最近また、やっぱりカメラマンに撮ってもらった方が断然いいね、
という話になって、戻ってこられたお客様が結構多いです。
別にそれ自体はしょうがないことなんですが、カメラマンは諦めちゃダメですよね。
スマホの写真も突き詰めてやってみる必要はあると思いますが、例えスマホで見る分には分からなくても、
センサーサイズによる歴然とした画質差が、そこにはあるとカメラマン自身は理解しているはずなので、
お客様が後々、何に利用されるか分からない状態であれば、手を抜かずに良い写真を納品し続けることでしか、
カメラマンの仕事は全う出来ないと思います。
最早、画像処理はカメラマンの仕事じゃない、jpg撮りっぱなしこそが正しい納品、と言っていたカメラマンは絶滅してそうですね。
ディレクションのない仕事が多い昨今、カメラマンの仕事は、「可能な限り良い素材」を提供することなんだと思います。
そういう意味では、カメラマンも一生勉強だと、覚悟してます。
商業写真は需要が激減して、動画がメインになる、と10年ほど前から言われ続けていますが、まだまだいくらでも、
写真で戦う場所はあると思ってます。
プライベートでの撮影は久しぶりだったのですが、そもそも、「写真は楽しい」っていう気持ちはめちゃくちゃ大事ですね。
明日も朝早めに事務処理をした後、行こうと思ってます。
by iidacamera
| 2023-09-30 17:00
| A tiny piece of
|
Comments(2)
Commented
by
bonyaly
at 2023-10-01 20:58
x
「GFXで撮影していたときのようなペースで」というところで腑に落ちました
入力も出力も選択肢が非常に多くなった現代では
写真に限らず表現するものをどう提示するか
ということをどうしても意識せざるをえないのですが
逆に優れた素材を提供するということに
集中しにくい環境なのかもしれませんね
職人さんが作った昭和の歌謡曲って
やっぱりいいなあと思うことが増えたのは
年寄りの感傷なのかもしれませんが
「プロ」としての作法ってやっぱり大事だなと思います
入力も出力も選択肢が非常に多くなった現代では
写真に限らず表現するものをどう提示するか
ということをどうしても意識せざるをえないのですが
逆に優れた素材を提供するということに
集中しにくい環境なのかもしれませんね
職人さんが作った昭和の歌謡曲って
やっぱりいいなあと思うことが増えたのは
年寄りの感傷なのかもしれませんが
「プロ」としての作法ってやっぱり大事だなと思います
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Commented
by
iidacamera at 2023-10-02 22:10
> bonyalyさん
キヤノン・ニコン・ソニー機は高性能が過ぎる気がします。
仕事機材としては最高だと思ってますが、仕事にも逆にパナ機くらいで、急ぎすぎず撮影する方が、
結果は良いのかも、と思うことも多々あります。
歌謡曲の話はやっぱり、「表現」より「技術」なのかもしれませんね。
僕たちの仕事現場も、以前は写真の利用用途が明確で、その明確なゴールに向かって、
ディレクターが居て、デザイナーが居て、カメラマンがいて、さらには最終チェックをするクライアントが居て、
一生懸命モノ作りをする仕事でした。
近年はハッキリと低予算化の皺寄せと、写真の用途が「一枚の写真をいろんな媒体で」に変わってしまったので、
ディレクターもデザイナーも不在の中、写真になんの知識もないお客様と直接お仕事をすることがほとんどで、
正直昔のカメラマンとは段違いのコミュニケーション能力が求められていると思います。
柔軟にどれだけカメラマンがディレクションを行いながら撮影できるか、という、めちゃくちゃ多くを求められる現場で、
どれだけ多目的に使えてかついい写真を提供する必要があるか、ということにかなり神経をすり減らしてます。
僕たちのそういう作業の結果を、やっぱり歌謡曲はいいなぁ、と同じように感じてくれるお客様が多いことを、
切に願っております。
実際結構喜んでいただけることが多いですが。
その辺もスマホで一回自分たちでチャレンジしていただいているからこそ、かもしれません。
キヤノン・ニコン・ソニー機は高性能が過ぎる気がします。
仕事機材としては最高だと思ってますが、仕事にも逆にパナ機くらいで、急ぎすぎず撮影する方が、
結果は良いのかも、と思うことも多々あります。
歌謡曲の話はやっぱり、「表現」より「技術」なのかもしれませんね。
僕たちの仕事現場も、以前は写真の利用用途が明確で、その明確なゴールに向かって、
ディレクターが居て、デザイナーが居て、カメラマンがいて、さらには最終チェックをするクライアントが居て、
一生懸命モノ作りをする仕事でした。
近年はハッキリと低予算化の皺寄せと、写真の用途が「一枚の写真をいろんな媒体で」に変わってしまったので、
ディレクターもデザイナーも不在の中、写真になんの知識もないお客様と直接お仕事をすることがほとんどで、
正直昔のカメラマンとは段違いのコミュニケーション能力が求められていると思います。
柔軟にどれだけカメラマンがディレクションを行いながら撮影できるか、という、めちゃくちゃ多くを求められる現場で、
どれだけ多目的に使えてかついい写真を提供する必要があるか、ということにかなり神経をすり減らしてます。
僕たちのそういう作業の結果を、やっぱり歌謡曲はいいなぁ、と同じように感じてくれるお客様が多いことを、
切に願っております。
実際結構喜んでいただけることが多いですが。
その辺もスマホで一回自分たちでチャレンジしていただいているからこそ、かもしれません。