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デーライトなスナップ

カメラ雑誌のこと

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社会人になってプロカメラマンと毎月雑誌の編集者として数日間は過ごすようになったころ、お願いしてたカメラマンの方たちに、
写真の撮り方を教えてもらって(今考えると皆さんものすごく親切やった)、大学時代までとは全然違う目線で、
ようやく写真の入り口に差し掛かったころ、「アサヒカメラ」とか「日本カメラ」とかを読みまくってた時期がある。

作家さんの写真を見る機会がそれまでまったくなかった上、周りの人に「今からじゃ遅いんじゃ…」って言われてたので、
本格的にアシスタントを始める前に、雑誌の編集者をやりながらいろいろ見ておこうって意識的なところもあったと思うけど、
それにしてもそのころはものすごい量を吸収してたと思う。

そのころ見た写真は、作家さんの名前はとっくに忘れてるのに、頭にこびりついてる写真はいくつかある。



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アシスタントを始めると、「これはもしかしたらアマチュアの人が見るものなんじゃ…」とか、若くてカッコつけてる時期にありがちな、
自意識の塊みたいな勘違いで「コマーシャルフォト」以外の写真関係の雑誌をまったく見なくなった時期を経て、
そのあとアシスタントをやめて独立後、銀塩での写真と機械式のライカを中心としたコンパクトなレンズ交換式カメラを扱った、
「カメラマガジン」っていう雑誌をいっぱい読んで、こんなきれいなモノクロプリントができたらなぁって憧れたり。
紙もマット調やけど分厚くて高級感のある紙やった。


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アシスタント時代、師匠が山のような写真集を持っていたこともあって、いろいろと目にする機会が増えて、
雑誌が必要なくなってたっていうのもあったのかも。


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最近自宅にあるいろんな写真集を見ながら夜お酒を飲んだり、フリッカーみたいなサイトでいろんな人の写真を眺めたり、
そういうことをやってるうちに、「雑誌で、こっちが選ぶんじゃないくて、ランダムに作家さんの写真を見るのもいいなぁ」、
って久しぶりに思った。


新聞を読まなくなって、自分の欲しい情報以外入って来なくなったのと似てる。
最近は反省の意味を込めて、ちゃんと読んでますが。


で、いろいろ雑誌を買ってみた。


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「カメラマガジン」はデジタルをたくさん扱うようになって、カメラ紹介、レンズ紹介のページが大幅に増えた感じで、
個人的にはとても退屈になってて残念やった。


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アサヒカメラと日本カメラは今もけっこう元気な感じで、印刷物が低迷してる時代にちょっと嬉しい発見やった。
日本カメラは作家さんの写真も多くて良かった。


特に何の意味もないエントリーですが、「好きなものだけを選んで見る」っていうのは便利なのかもしれんけど、
いろいろと見るから得られるものもあるのかも、とも思います。


自分の仕事は作家性とかとは全く関係ない写真やけど、人間の脳味噌って総合的に作られるものやと思うので、
こういう一生懸命やってきたことも何かしら影響してる、はず、してたらいいなぁ、って話でした。
by iidacamera | 2015-01-21 17:50 | 日々 | Comments(8)
Commented by CorekazMIC at 2015-01-21 18:12
日本カメラだけは毎月目を通しています。双璧であるアサヒカメラや他のカメラ雑誌はどうも読者に媚びてる感じがして苦手でしょうか。
Commented by bonyaly at 2015-01-21 21:05 x
ここのところ
写真論や写真史の本を沢山買い込んで
読もうと思って殆ど読めてないんですが・・・

カメラ雑誌、写真雑誌もちょくちょくみています

アサヒカメラでホンマタカシさんが連載している
「今日の写真」なんかは
特に好きです(時々しか読めてないけど)

デジタルカメラマガジンに連載されていた
内原康彦さんの「見る前に撮れ!」も
キャノンの写真新世紀なんかから出てきたような人達が
紹介されていて興味深かったですね

その昔福武書店から出ていた
「PHOTO JAPON」という雑誌は印刷が良くて
写真そのものの見応えがありました。

また「写楽」っていう雑誌はエロも楽しみでしたが
写真という行為についての切り口が面白かったです

古い話ばかりでスイマセン
Commented by iidacamera at 2015-01-21 21:33
CorekazMICさん

日本カメラ、僕は前に購入した号から5年ぶりに読みましたが、作品の量が多くていいですね。
何にしろ、紙媒体に不況の嵐が吹き荒れる中でよくこれだけ生き残ってくれてると思います。
各社頑張ってほしいですね~。

これからは特集内容を見ながら、ちょいちょい買ってみようと思います。
Commented by iidacamera at 2015-01-21 21:55
bonyalyさん

写真論や写真史を知るためのとっかかりがどこにあるかまったく分からなかった20代前半の僕にとって、
アサヒカメラや日本カメラはとても貴重な情報源でした。

なのでほとんどロクな知識のない僕なので、古い話とかおっしゃらず、教えていただけること自体、
とても勉強になります。
分からないことはすぐにネットで調べられますし。

そういやキヤノンの写真新世紀では僕のスタジオの先輩が優秀賞を貰ってました。
その人も芸術としての写真はさっぱり分からない、って話でしたが、なにかその手のレースに、
商業カメラマンとして参加したい、って話してました。

話が逸れましたが、とにかく実学とかとは関係ない次元で、写真をいろいろと目に焼き付ける、
っていうのはある意味自分の肥やしみたいなもんかと思ってます。

仕事の写真は20代の頃に影響を受けてる方々のものが圧倒的ですが、プライベートは、
もっと柔軟に遊べるんじゃないかと思いますし。
Commented by claris at 2015-01-22 08:08 x
写真の雰囲気がとても気になります。柔らかくも硬くもなく、とても惹かれます。僕はむずかしことよくわからないので、このカメラ買うとこういう風にとれるのか。と錯覚を起こしそうです、アハハ
Mマウントレンズ、そのままの画角で使いたい。。。ふー
Commented by iidacamera at 2015-01-22 11:26
clarisさん

気づいていただいてうれしいです。
今回は全く触れてませんが、フィルムでズマロンを使った時の雰囲気を思い出しながら、
撮影時の設定はコントラストをだいぶ下げて、シャープネスも下げて、さらに柔らかいズマロンを使って、
ネットでアップするときにほんの少しだけ黒を締めてます。

もともとプリントをしたいなぁっていう前提で、曇天でズマロンで柔らかい写真、っていうイメージで、
いつもの場所に出かけただけなんですが、ある程度レンズの味がデジタルでも味わえてうれしいです。
プリントではもう少し丁寧に処理してみたいですね。

ソニーもかなり写真好き、カメラ好きの方の意見を取り込んでいるようで、
デフォルトの設定でそのまま、人差し指がスッと置ける場所のfnボタンにピント位置拡大が設定されてたり、
MFレンズが使いやすいカメラになってます。

ただ、EVFとか画質とかは基本変わらないらしいので、前のモデルだと中古で10万切ってますし、
そっちもありかなぁって思います。

購入の検討をされるのかは分かりませんが、僕はかなりたくさんカメラとレンズが手元からなくなりました。(笑)
ソニーなので情緒的な部分はある程度諦めてくださいね。

でも僕にとってプライベートで欲しいカメラが何かはよく分かった気がします。


エルマー5cm f3.5とかまで欲しくなってて、このカメラ危ないです。
Commented at 2015-01-23 18:20
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by iidacamera at 2015-01-23 20:18
鍵コメ様

ご訪問ありがとうございます。
いつでも来てください。
その道の人間ではありますが、プライベート写真はゆるいものもけっこう多いので、
参考になれば良いんですが。(笑)

ブログの方も拝見しました。
とてもきれいに撮られててびっくりしました。

僕もまた遊びに行かせていただきます。
コメントもいつでも気軽にいただければうれしいです。
よろしくお願いします。
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